【小話】0013話_Vocaloidの未来

2020年5月28日 0 投稿者: amagiri-project

初音ミクNT発売

Vocaloid4の以来、4年ぶりにミクが成長します。そして今回は、Vocaloidではなくクリプトン独自の歌唱エディタとなります。つまり、クリプトンはYAMAHAとべったりではなくなるって事ですね。既存ボカロの事もあるので、バッサリとさよならは無いでしょうが、今回の独自エディタが一定の機能を有し、ユーザーに受け入れられればいずれはクリプトンメンバー全員が独自エディタへ移行するでしょう。

さて、ボカロといえば初音ミク。その初音ミクが成長し、Vocaloidを卒業します。では他のボカロ達はどうなるのでしょうか。

Vocaloidメーカーで御三家、と私が認識しているのは、クリプトン、AHS、インターネットの3社です。順に初音ミク、GUMI、結月ゆかり、と名を挙げていけば、ある程度ボカロを知っている人は分かる事でしょう。

このうち、クリプトンがVocaloidから離れます。そしてAHSはもう、ボカロというよりボイロですね。弦巻マキや東北きりたん、琴葉姉妹と、実況動画ではお馴染みの面々が並びます。

最後にインターネットですが、2016年7月末発売の音街ウナ以降、インターネットはボカロを全く発売してません。というか合成音声自体出してません。

 

…あれ? 発売状況を見ると、ボカロってとっくに終わってね?

 

勿論、他社から発売されているボカロも居ますが、最新エディタであるVocaloid5で発売されたのはAHSの『桜乃そら』、ガイノイドの『鳴花ヒメ・ミコト』だけです。エディタの発売元であるYAMAHAのボカロは憑いてきますが、他社のボカロは先の2名のみです。

私はVocaloid5を使ってないので、機能についてあまり良い話を聞かなくても、それ以上の事は分かりません。

ただ分かるのは、いつの間にかVocaloid4以前のエディタの発売が終了しており、新たにボカロ界隈に参入しようとする為には、2.5万円もするエディタに1.5~2万円するボカロを購入する必要があるという事実です。

 

高過ぎだろ。

 

ボカロ関連だけで初期費用が4~5万円ですよ? そしてPCを持たない人も多くなりつつある今、ボカロのためにPCを買うなんてことをしたら合わせて10万円は要ります。ボカロを始めるために

誰が買うん?

 

初音ミクが登場した時は、エディタと合わせても2万円しませんでした。この額なら、学生でもお年玉やバイト代を集めて何とか買えなくもない範囲です。人気やブームという勢いもあるので、より買いやすい空気があったと思います。

今のボカロは、“ブーム”としては終わり、本当に作曲が好き、興味がある人が残った“文化”の領域に入っています。「自分が人気になるため」に買う人は限られているので、機能を追求してやや高い価格帯となるのも妥当でしょう。

しかしこの販売路線は、否応なしに低年齢層からの新規参入を阻みます。買えないし、買ってもらえないですから。

そうなるとどうなるか。

ボカロは自分で弄るものではなく、出された作品や関連商品を消費するだけの存在になっていくでしょう。アイドル化といえば良いでしょうか。遠い存在になっていく訳です。合成音声とか、楽曲作成ソフトではなく、そういうキャラクターとして扱われていくのです。生産側と消費側の隙間がどんどん広がっていく。

また、新人が一躍有名Pになんて事はまず起こりません。有名Pだから有名Pになるのです。新規参入し易ければ数打てば当たるで新人が成り上がるケースが出ますが、価格の問題で新規参入が絞られてしまってはそれも起きない。すると見慣れた有名Pだけが残った商品棚が出来上がります。

そうなった界隈が面白いか? 私は面白いとは思いませんね。

それを防ぐには、新規参入の間口を広げる必要があると思います。手っ取り早いのが価格です。

なので、クリプトンが初音ミクNTをエディタ込みで2万弱とした事は非常に良い事だと思います。これで機能に問題がなければ、Vocaloidに拘る理由も必要もありません。

Vocaloidという時代で学んだ初音ミクは成長し、Vocaloidを卒業して次のNTへ進学する。

もう、Vocaloidである必要は、無い。

 

2020/05/28 鬼畜な天野P